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土地登記とは?
どこに、どれくらいの広さで、どのように利用されている土地があるのかを明確にするための登記です。
「不動産登記」は大きく分けて二つの種類があり、一つは「表示に関する登記」でもう一つは「権利に関する登記」です。
「表示に関する登記」は不動産(土地・建物)の物理的状況、例えば土地であれば、どこに、どれくらいの広さで、どのように利用されている土地があるのかを明確にするための登記であり、「土地家屋調査士」がこれを扱います。
「権利に関する登記」は不動産(土地・建物)に関する各種権利、例えば、所有権、抵当権、地上権などの保存、設定、移転、変更、処分の制限又は消滅を公示するための登記です。同じ登記ですが、こちらは「司法書士」がこれを扱います。このように、同じ不動産登記でも「表示に関する登記」(土地家屋調査士)と「権利に関する登記」(司法書士)では別々の資格者が取り扱います。
土地分筆登記
土地を2筆以上の土地に分割
土地分筆登記とは、登記記録上1筆の土地を2筆以上の土地に分割する登記のことをいいます。
1筆の土地の一部を分割して売却したい、あるいは相続のため土地を分割したい、といった場合に土地分筆登記をしなければなりません。土地を分筆する場合には、前提として境界確定測量を行い、分筆線に石杭や金属標などの永久的な境界標の設置もしなくてはなりません(但し、土地分筆登記は所有者の意思に基づいてなされる登記なので、申請義務はありません)。
ところで、1筆の土地の一部が別の地目になった場合にも、土地分筆登記は必要ですが(土地一部地目変更・分筆登記)、この場合には、土地地目変更登記の性質を有することから、土地の所有者は、地目に変更が生じた日から1ヶ月以内に土地一部地目変更・分筆登記を申請する義務があります。この登記の申請を怠った場合には、10万円以下の過料に処されることがありますので注意が必要です。(不動産登記法第164条)
土地合筆登記
数筆の土地を1筆の土地へ
土地合筆登記とは、土地分筆登記の反対で、複数の土地を1つにまとめる登記です。土地合筆登記には、所在が同じ、合筆する土地同士が隣接などといった、いくつかの要件があり、注意が必要となりますので、一度ご相談ください。
合筆登記には制限が付されており、合筆登記申請ができない場合があります
不動産登記法第41条より次に掲げる合筆の登記は、することができません。
①相互に隣接していない土地の合筆の登記
②地目又は地番区域が相互に異なる土地の合筆の登記
③表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる土地の合筆の登記
④表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に持分を異にする土地の合筆の登記
⑤所有権の登記がない土地と所有権の登記がある土地との合筆の登記
⑥所有権の登記以外の権利に関する登記がある土地の合筆の登記
(権利に関する登記であって、合筆後の土地の登記記録に登記することができるものとして法務省令で定めるものがある土地を除く。)
地目変更登記
実際の地目に変更する登記
田や畑、山林などを造成して登記簿の地目を変更していない場合には、「地目変更」登記を申請します。山林や畑であった所に建物を建築したとき、または駐車場や資材置き場等にしたとき、実際の地目に変更する登記手続きです。
但し、登記簿の地目を農地(田、畑)から農地以外(宅地、雑種地等)に変更する場合は、農業委員会に対して農地法の届出又は都道府県に対して農地法の許可が必要になります。
また、土地の一部のみの地目が変わった場合も、該当部分を分筆したのちに地目変更登記をする土地一部地目変更・分筆登記が必要となります。
土地地目変更登記には申請義務があります。地目変更の後1ヶ月以内に地目変更登記をしないと、10万円以下の過料に処せられる場合がありますのでご注意ください。
地積更正登記
実際の土地の面積と登記記録(登記用紙)上の面積との相違
土地地積更正登記とは、錯誤(間違い)などにより、実際の土地の面積が登記記録(登記用紙)上の面積と違っている場合に、現況の面積と登記記録(登記用紙)上の面積を合致させる登記のことをいいます。
土地地積更正登記を申請する場合には、前提として境界確定測量を行い正しい面積を算出し、石杭や金属標などの永久的な境界標の設置もしなくてはなりません。(但し、土地地積更正登記は、登記手続き上の錯誤(間違い)などにより、土地の現況と登記簿上の土地の表示とが合致していない場合に、現況に合わせた表示に「更正」する登記であり、この登記自体には、登記申請義務はありません。)
一方、河川の氾濫や海没などの自然現象により土地の一部が海面下に没した場合などは土地地積変更登記を行ないます。この場合、土地の所有者は、土地の地積に変更が生じた日から1ヶ月以内に土地の地積変更登記を申請しなければなりません。(不動産登記法第37条第1項)更正登記は「当初からの不一致」なのに対し、変更登記が「後発的に生じた不一致」ということになります。